CPUクーラーはTDP基準とケースの幅で決まってくる

PC全般

パソコンの自作やBTOの自己カスタマイズで困ってしまうのが、『CPUクーラー』の選び方ではないですか?

GPUは各メーカーが独自のGPUクーラーをセットして出荷していますが、CPUに関しては意外にも曖昧な部分が多く、リテールクーラー(セット品)でも高負荷時には冷え切らないという現象も起こる。

今回の投稿では、筆者がどのようにしてCPUクーラーを選んでいるかの基準みたいなものを掲載していきます。

ちなみにTDPだけに固執しすぎるとCPUの性能は発揮できなくなるので注意してほしい。

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CPUクーラーの選び方

僕は基本的に液冷タイプのクーラーは嫌いで、自分用に組み立てているパソコンは、すべて空冷タイプのクーラーを使っています。

しかし、CPUのTDPは上昇するいっぽうで、最近は空冷クーラーでは不足気味かな?なんてことも感じている。

CPUクーラーの選び方は

  • CPUソケットに対応しているか?
  • 使っているPCケースに収まるのか?
  • 冷却能力が発熱量に対応できるか?

という3点だけ押さえておけば問題ありません。

実際には大型空冷クーラーなどでは、RAMメモリとの干渉も考慮しないといけませんがw(ヒートシンク搭載メモリ)

リキッドタイプのクーラーは、ケースにラジエター搭載の可否が書かれているので、ケースが基準になることを覚えておきましょう。

CPUクーラーのマザーボード対応状況

基本的にはIntelとAMDのハイブリッド対応がされています。

Scytheの空冷クーラーなどはLGA775(第1世代Core iシリーズ)から対応していて、現行機種の多くは数年前のCPUにまで対応するように作られている。

よほど古いCPUを使わない限りは、どこかしらのメーカーが対応しているので安心してほしい。

マザーボードやCPUとの互換性を調べる場合は、CPUの世代を調べて対応しているソケットに合うCPUクーラーを選択すれば問題ありません。

あくまでも物理的な適合なので、CPUクーラーを選ぶ最初のステップと考えてほしい。

CPUクーラーの幅や高さ長さがケースに適合しているか

CPUクーラーには、空冷タイプと簡易水冷タイプとがあり、本格的な水冷システムはここでは考慮していません。本格的な水冷システムでも、基本的にはラジエターが入るかが重要なので、簡易水冷と考え方は一緒です。

  • ファンレス空冷クーラー
  • トップフロー型
  • サイドフロー型
  • 簡易水冷型
  • 本格水冷型

CPUクーラーには上記のような種類があり、上から順に放熱効果が高いことになっている。発熱の少ないCPUであれば、Noctua NH-P1のようなファンレスクーラーを使うことで、超静音PCをつくることもできる。

ちなみにNoctuaの互換性センターでは、CPUやMB、PCケースとの互換性を調べられるので、空冷クーラーを買う予定ならば見ておいたほうがいいかも。

クーラーは空冷、水冷を問わず120mmファンの数で、おおよその予測ができるので、どれにするか迷ったなら120mm基準で数が多いほうが冷えると覚えておいてください。

僕は静音性と水漏れが気になるので、今後も空冷クーラーを使い続ける予定たったりする。

空冷クーラーの注意点

オーバークロックをしないのであれば、Core i9 11900KやRyzen 5950Xでも液冷クーラーまでは必要無いということ。Ryzen Threadripper 3970Xでさえも高負荷で長時間使用しないなら空冷で十分冷やすことができます。

僕は水冷ビビリなので、簡易水冷といえども否定派ですw

ThreadripperのsTRX4ソケットは特殊なので、NoctuaであればNH-U14S TR4-SP3120mmファンを追加すれば適合する。sTRX4の場合は空冷の選択肢は少ないので、簡易水冷を選ぶほかないというのが実情です。。。

空冷クーラーの高さはCPUの表面から計測するので、ケース内部の幅から45mm程度引いた数値を参考にする。大型クーラーでも大概は160mmという高さですが、最近の140mmファンを搭載しているサイドフローでは、165mmある製品も登場している。

現行機種であればmini-ITXでもケース内部が200mm以上確保されているため、大型サイドフロークーラーでも問題ありませんが、スリムケースなどではトップフロータイプを選ぶしか無い。

また、トップフロー型は冷えないと後回されがちだが、第11世代Core i9 11900のリテールクーラー(標準装備)もトップフローなので、熱容量が足らないなんてこともありません。(うるさいですが)

Core i7 11700KのようなTDP125Wを超えるようなCPUには、120mmファンを2基以上つけられるものを選びましょう。

実際にはNoctua NH-P1に120mmファンを追加するだけで、高負荷作業をしないなら問題ないんですけどねw

自作するうえで大事なのは、使うパーツに合ったパーツ選定をするということ。

水冷クーラーの注意点

まずはじめに、現行の簡易水冷クーラーに関しては、5年程度であれば水漏れの心配はいらないということです。僕がテストしたわけではなく、ネット検索した感動ですがw

実際には一部の製品では冷却水漏れが発生しているらしく、『〇〇(製品名) leak(漏れ)』で画像検索すると、グロい画像を見ることができます。

だから僕は水冷を使わないのですw

もし液冷クーラーを使いたいなら、オーバークロックする時だけとしたほうが、パソコンを壊す心配からは開放されると思いますよ!!!

もし本格水冷に興味があるなら、パソコンSHOPアークオリオスペックを見てみてください。

水冷クーラーも基本は120mmとなっていて、ラジエターサイズで熱対策している。大きいものは360mmあり、CPUの発熱量で選ぶようにする。最大のものは480mmもあるので、好みでチョイスするといい。

基本的には240mm以上のラジエターで問題なく、オーバークロックやRyzen Threadripper、Intel Xeon、Core iXシリーズを使う予定なら360mmを選べば間違いない。

また、簡易水冷の場合は冷却水が通るホース長が350mmていどなので、大型ケースや極端に小型なケースの場合には、ラジエターの取り付け位置に注意してください。

ラジエターの幅は120mmケースファンを取付可能なケースであれば問題なく取り付け可能なはずです。詳しくは各ケースメーカーのサイトとにらめっこしましょうw

TDPだけじゃなくPL2やPPT EDCにも注意して!

TDPとは最大放熱量をわかりやすく『W』という表記でしめしていますが、IntelならPL2やPL3、AMDならPPTとEDCという違う数値を目にすることがあります。

これらの値はターボブーストなど瞬間的にパワーを出す(周波数を上げる)ための電力で、5GHzで何秒間CPUを駆動させるみたいなこと。

CPUクーラーを選ぶ際はむしろPL2やPPT+EDCに注目するべきで、TDPてきに表すと250W前後を目標値に設定すべき。

理想を言えばTDP300Wに対応したクーラーを選びたいところ。

  • Intelの最大PL2は250W前後
  • AMDの最大PPTとEDCは140Wと140A前後(200W?)

ここで『EDC』という見慣れない数値が出てきていますが、AMDの場合はA(アンペア/電流)で表記され、CPUのベース電圧に乗じる必要がある。公式やネット上に正確な情報がないので、コレはぼくの憶測に過ぎませんが、140W×140A(1.4)で約200WというTDP的な数値が出てくる。

CPU性能自体は頭打ち状態なので、微細化と多コア化でなんとか性能を上げている状態。

だから、買ってきたままの状態で公式が認める範囲のオーバークロックはされており、公表されているTDPの数値だけを参考にするのではなく、Intelでいうところの『PL2』的な数値をメインに考えたほうが性能の底上げができる。

ちなみにですが、当サイトでベンチマーク用に導入した第11世代Core i9 11900(K無し)でも、PL2は220Wを超え短時間では爆熱となる。そんなi9 11900のTDPは65Wですからね。

空冷クーラー派の僕はサイズの忍者五を買いました。

CPUの耐温度にも気をつけよう

メーカーがCPUの性能を落とさない温度を設定していて、サーマルスロットリングというフェールセーフを機能させているんです。

サーマルスロットリング機能でCPUの温度が一定まで上がったら、CPUの性能を意図的に落とし発熱雨を少なくしているんです。IntelのCore iは100℃まで、AMDのRyzenは90℃~95℃くらいに設定されており、Intel製CPUのほうが若干ではあるが温度耐性は高いと言える。

CPUの発熱的にはAMDのほうが不利な考えになるので、CPUクーラーの選定には特に注意して欲しい。

最新のCPUにしたのに性能がいまいちなんて嫌ですよね?

現行のCPUで、コンシューマー向け製品であれば、ハイエンドといえどTDP 300W対応のクーラーを使いまわしていけば10年以上耐えられる。

もしRyzen Threadripper、Intel Xeon、Core i Xなどの、サーバー向けやトップクリエイター向けCPUの場合は、素直に360mmの簡易水冷を選んだほうが楽かもしれない。その場合はソケットが特殊なので、対応した製品をメーカーサイトとにらめっこして決めましょうw

最後にCPU周辺をさわるときのお約束

CPUだけじゃなく、マザーボード周辺は静電気(体に帯電している)に気をつけましょう。

特にCPUをソケットにはめる時や、CPUクーラーの取り付け時などは、静電気を逃がすために帯電防止リストバンドを装備してください。

さもないと高級なCPUが壊れてしまうとこもありますからね!

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