ドローン(マルチコプター)の操縦方法について解説していきますが、数種類の用語をしっかりと覚えるのと、プロポ(コントローラー)のモードについても解説していきます。
一般的なドローンはプロペラが4つ付いていますが、その下にあるモーターの回転数を調整することで、前後左右自在に動かすことが可能となっています。
ドローンのプロポはモード2が一般的
プロポにはモード1~モード4までありますが、一般的なのはモード1とモード2です。日本では昔からラジコンヘリコプター(無人航空機なので厳密にはドローンの一種)の操作がモード1だったので、初期にはドローンもモード1での操作が推奨されていました。
しかし、ドローンの世界標準はモード2なので、今後ラジコンヘリコプターを操作することがないようであれば、素直にモード2を選択しましょう。
また、トイクワ(ホビードローン)の中には、モードの選択ができないものもあるため、購入するときにはモード2で操作できるものを探すほうが、今後のためにもなります。
プロポ操作の用語
ドローンのプロポ操作は聞き慣れない用語が出てくるので、名称をしっかりと覚えてください。また、
- スロットル(上昇・下降)
ピッチ=ローターブレードの角度制御
メインローターの羽の角度を変える動き
スロットル+ピッチ連動で全体の上下方向の移動の制御。 - エルロン(左右・ロール)
ロール軸=体を前後に貫通する軸。左右方向の傾きを制御
片手を上げたら、反対側の手を下げる、そんな動き。 - エレベーター(前後・ピッチ)
ピッチ軸=体を左右に貫通する軸。上下方向の傾きを制御。
体で、のけぞる(上向き)、うつむく(下向き)、そんな動き。 - ラダー(旋回・ヨー)
ヨー軸=体を上下に貫通する軸。体の左右の向きを制御。
体全体で、右向け右、左向け左、回れ右、そんな向きの動き。
上記のように、ドローンは4種類の動きを組み合わせて操縦します。
プロポの操作方法はわかりやすいように日本語で表示しました
モード1とモード2では前後や上下動が入れ替わる
このようにエレベーター(前後移動)とスロットル(上昇と下降)が入れ替わるので、どちらかで統一して慣れておかないと、とっさの時に判断を誤り事故につながります。一見するとモード1の方が左スティックのみで直感的に動かしやすそうに見えますが、実はモード2の方が感覚的に動かしやすいのもオススメしている理由です。
モード1の操作感
モード1の場合は右スティックで上昇と左右という、3次元の動きを1本のスティックで行うため、ホバリング時に思わぬ挙動からパニックを起こしやすいんです。
モード2の操作感
モード2の場合は、ホバリング時に左右のスティック操作が少し入ったとしても、ドローンがその場で旋回するだけなので、風などによる微調整も右スティックでできます。ポイントは前後左右の動きは2次元的な動きなので、右スティック1本でも直感的な操作がし易い点が上げられます。
実際にドローンを操作したことが無い方に操縦してもらうと、モード1でパニックを起こしていた方も、モード2であれば落ち着いて操縦ができていました。
空撮には圧倒的にモード2がオススメ
空撮テクニックのひとつであるノーズインサークル(被写体の周りを旋回しながらの撮影)などで威力を発揮します。ノーズインサークルで飛行するには左右へ動かしながら旋回しますが、そこへ前後の移動を組み合わせることでさらに躍動感あふれる空撮映像を撮影することが出来ます。
モード2なら前後左右へ動かすのは右スティックのみで行い、旋回は左スティックのみで飛行させることが出来ます。
この一連の操作をモード1で行う場合には、前後と左右で別々なスティックを動かすため、頭が混乱しやすいですし、それに旋回を組み合わせるのは熟練が必要です。
以上のことから、プロポの設定はモード2がオススメなんです。
どんな映像が撮れるかは、Youtubeにちょうどいい映像があったので、参考に掲載しておきます。
最後にモード1~モード4までを解説
モード1でドローンを操作する場合
左スティック 縦:エレベーター(前後・ピッチ) 横:ラダー(旋回・ヨー)
右スティック 縦:スロットル(上昇・下降) 横:エルロン(左右・ロール)
モード2でドローンを操作する場合
左スティック 縦:スロットル(上昇・下降) 横:ラダー(旋回・ヨー)
右スティック 縦:エレベーター(前後・ピッチ) 横:エルロン(左右・ロール)
モード3でドローンを操作する場合
左スティック 縦:エレベーター(前後・ピッチ) 横:エルロン(左右・ロール)
右スティック 縦:スロットル(上昇・下降) 横:ラダー(旋回・ヨー)
モード4でドローンを操作する場合
左スティック 縦:スロットル(上昇・下降) 横:エルロン(左右・ロール)
右スティック 縦:エレベーター(前後・ピッチ) 横:ラダー(旋回・ヨー)
ドローンをこれから始める方は、こちらのページで選び方を解説しているので、一度目を通してみてください。