動画編集に使うパソコンのスペックはCPUとGPUが重要になる
持っているパソコンで動画編集してみたけど、動きがもっさり重くて作業に集中できない。そういった悩みをもつ方が、ここ数年でいっきに増えたように感じます。
僕のまわりでも動画編集にチャレンジして、Youtubeへの投稿や、仕事にも使えないかと相談されることが増えています。動画編集で特に重要なのがCPUとGPUで、無料で使えるダビンチリゾルブという編集ソフトでは、GPUで動いているといっても言い過ぎではなかったりする。
重要度としては…
『CPU』=『GPU』>『メモリ』>>越えられない壁>>『ストレージ』
イメージとしては上のようになり、『CPU』『GPU』に解像度別に適したものを選び、『メモリ』はそこそこ多めに積む。システムにSSDなどの高速ドライブを選択し、保存場所として大容量HDDを搭載するのが定番メニューになっている。
掻い摘んで説明するとこんな感じになりますが、より詳しく知りたいのなら読みすすめてみていただきたい。
自分に必要なパソコンをスペックから選べるようになると思います!
デスクトップ動画編集に必要なパソコンのスペックとは
動画編集に使うパソコンのスペックとは、動画を編集するためのソフトとセットで考えるべきであって、定量できるスペックは存在しないものと考えてください。その他にも編集したい動画の解像度や”どんな”編集をするのか、
CPU
CPUは、画像以外の計算や各パーツに司令を出す部分で、よく例えられるのが『人間でいえば脳みそにあたる』です。
パソコンが動くために最も重要なパーツで、CPUが無いと文字を打ったり線を引いたりできません。作業が複雑になるにつれ、CPUが負担する計算は膨大になるために、扱う動画の情報量が多いと性能の高いCPUが必要になってくる。
4Kや6Kといった高解像度な動画素材や、高度な動画編集をしたいならCore i9やRyzen 9といった、ハイエンドよりの製品を選ばないと後悔する。反面フルHD動画や、カットしてつないでいくような編集や、動画に文字を入れられればいいような場合には、Core i5でもなんとかなります。
編集したい目的の解像度に合わせてCPUを選ぶという考え方でだいじょうぶです。
- Core i5&Ryzen 5⇒動画編集マシンとしては最低限のCPU
- Core i7&Ryzen 7⇒フルHDで高度な編集、4Kのカット編集程度ならOK
- Core i9&Ryzen 9⇒4K動画の高度な編集、6Kのカット編集
上記はあくまで目安でしかありませんが、僕の経験では4Kでズームトランジション(ズームしながら画面を切り替える)のようなエフェクトをかけると、プレビューがコマ落ちしてしまい再生できなくなります。編集動画の長さなども影響しまし、GPUも影響してくる。
YoutubeでフルHD動画を投稿したいなら、Core i5クラスでもなんとかなりますが、Core i7クラスのCPUであれば不満は少なくなるでしょう。
GPU
GPUについては賛否両論ありますが、僕の環境では無いとどうにもなりませんw
GPUを選ぶ際にはポイントがふたつあり、CPUと同じように目的の解像度に合わせたグレードと、動画編集ソフト基準での考え方がある。
GPUは使用するソフト側で『GPUアクセレーション』機能があれば、GPUを搭載することで動画の編集や書き出しといったパソコンの重労働?が軽いものになります。GPUアクセレーターはなにも動画編集だけのものではなく、ドロー系やペイント系ソフト、2DCAD3DCADなどのクリエイティブソフト全般で威力をはっきします。
しかし、動画編集ソフトによってはGPUアクセレーターが使えず、GPUを搭載しても高速化ができないことがあるのも事実だったりする。
こちらのYoutube動画を見るとGPUが欲しくなるかも?
いかがでしょうか。GPUアクセレーターが使えるソフトだと、CPUのみと比較した場合にかなり高速処理ができることがわかるかと。
動画編集ソフトに合わせてGPUの導入を決めるべきですが、僕は無料でもほぼフル機能が使えるうえに、有料版もあるDaVinci resolveという動画編集ソフトをはげしくオススメしています。
DaVinci resolveは無料で使える範囲が広く、動画の書き出し回数制限などもありません。加えて有料でよくおすすめされているAdobe Premiere Proと同等の編集機能がある。
動画編集自体がタイムラインという特殊な考え方を持っているので、動画編集をしていくつもりなら、安価な半自動で編集してくれる編集ソフトよりもDaVinci resolveを無料で覚えたほうがいい。動画編集に慣れてきたら、本当の意味で買いきりできるDaVinci resolveの購入を検討してください。
DaVinci resolveはバージョンアップしても、無料で無限にアップデートできるように配慮されていますから。
【期間限定特典付き】BlackmagicDesign DaVinci Resolve Studio 17
メモリ
ここでいうメモリとは、PCで使われているRAMメモリのことを指しています。
メモリは仕事机と比喩されることが多く、パソコンで使われるデータを置いておくスペースで、メモリが狭い(表現が変ですがw)と同時にいろんなデータを扱うことができません。
動画編集に使われるデータは膨大なので、解像度や編集度合いにあった適切なメモリ量を搭載しておきたい。
メモリの搭載量はあまり具体的に書かれることが少ないですが、僕の経験上メモリだけあってもダメで、CPUやGPUに処理能力の高いものを選んでからといった感じです。僕はCore i7にGTX 1080にメモリ48GBでしたが、CPUやGPUがボトルネックとなり、複雑な4Kを編集するにはスペック不足となっていました、
CPUとGPUを目的の解像度に合わせ選んだという条件付きで、メモリをどれくらい搭載したらいいのかを記録しておきます。
- 8GB⇒簡易なフルHD動画編集
- 16GB⇒高度なフルHD動画、簡易な4K動画編集
- 32GB⇒4K動画編集と簡易な3DCG
- 64GB⇒高度な4K動画と複雑な3DCG
- 128GB⇒コンシューマー機で最高性能
だいたいこんな感じになりますが、実際には32GBあれば不満は少ないでしょうね。不安なら64GBを選択して、6Kや8K動画を視野に入れるのなら128GBを選んでおいたほうがいいでしょう。
8K動画だったらワークステーションクラス(100万近いPC)にのほうがおすすめですがw
ストレージ
『ストレージはSSDじゃないと!』
なんてことをよく目にしますが、それはOS(Windowsや編集ソフト)を入れておくストレージの話で、動画素材や編集中のファイルを保存する場所はHDDで問題ありません。
4K10bitという動画データのビットレートは、ざっくりと50MB/s程度となっています。ところが無圧縮のraw動画ともなると、500MB/sと10倍ていどのデータ転送量となり、HDDでは追いつかなくなる。最近流行りのM.2 SSDは転送速度が2000MB/sあるのがあたりまえなので、少しでもスペックを高くしたいならですかね。
このあたりになると、映像関連のプロでもない限りは考えるだけ無駄なのかも。
結論としては、一般的なビデオカメラで撮影した動画素材であれば、パソコンのメインストレージはSSDとし、動画の保存先としてはHDDでなんら問題ないということ。
メインはSATA SSDかM.2 SSDで、サブストレージとして大容量のHDDを載せたモデルがおすすめ。
デスクトップとノートはどちらのパソコンにするべきか
僕がノートパソコンを勧めたくない理由にも関連しますが、中のパーツを入れ替えながら運用できるデスクトップPCにするべきだと考えています。
制限が無いなら大型デスクトップ
大柄なデスクトップパソコン最大のメリットが、使用するパーツの制限がないに等しく、グラフィックボードの長さや電源のサイズに悩むことがない。特に大型CPUクーラーを使えるのは、使用中の熱ダレを防ぐ意味でも大事にしたい。
大型といっても、ミドルタワークラスのPCケースであれば、パーツの成約も受けない。
極端にデスクが狭いなどの理由がない限りは、動画編集に使うパソコンはミドルタアワーケース以上のサイズを選びたい。
小型デスクトップパソコン
動画編集用マシンをどうしても小型化させたいなら、自作PCの世界に足を踏み入れるしかありませんw
国産BTO最大手をマウスコンピューターのラインナップ見てもらえればわかりますが、クリエイター向けデスクトップPCは、ミドルタワーのみといっても問題ないレベルになっている。ケースのカスタマイズが多いパソコンショップSEVENでもラインナップに存在しない。
小型動画マシンは熱対策の問題で、BTOメーカーも手を出しません。
ノートパソコンとの比較であれば、性能としては数段上だが、大柄なデスクトップPCよりも制約が出てくるのはしかたがない。しかも自作しないといけないので、パソコン初心者が手を出してはいけない領域展開。
ノートパソコン
僕は動画編集に使うパソコンにノートタイプをおすすめしたくありません。
1番の理由は同じ型番(Core i7やRyzen 7)などでも、デスクトップPC用のものとくらべ性能が低いことが挙げられる。モバイルCPUとデスクトップ用CPUでは、コア数やクロック数が同等でも、性能が違うんです。
パソコンに限らず電気製品の性能を見るには、製品の消費電力が最大の目安になる。性能が高いということは、消費電力の大きな製品とも言えるので、デスクトップCPUとモバイルCPUでは、そもそもの比較ができないということ。
最近のノートパソコンというのは、昔の機種と違いほぼすべてのパーツが基盤と一体化している。ひどいケースだと、RAMメモリすら基盤に直付けされていて交換すらできないパターンも。
パソコンを1~2年で買い換えるような大富豪なら買ってもいいですが、僕みたいに家庭内稟議が必要なら、素直にデスクトップパソコンを買いましょう。
Macはかっこいいけどコスパに優れるWindowsを選びたい
MacとWindowsどっちがいいのか論争は尽きませんが、僕と同じように予算が限られているならWindowsをおすすめしたい。
いたるところで言われていますが、Windowsデスクトップのコスパは最高とだけいっておきます。Macでデスクトップというと、iMacとなりますよね。iMacの場合はディスプレイと合体したタイプで、モニタが壊れただけで使えなくなってしまう。
27インチiMac Retina 5Kをカスタマイズすると…(27,800円のモデル)
- Core i9
- RAMメモリ64GB
- Radeon Pro 5700XT
上記の構成で50万弱となる…
対してツクモで販売されているG-GEAR neo GX9だと
- Ryzen 9 5900X
- RAMメモリ128GB
- Radeon RX 6900 XT
上記の構成(メモリのみ128GBにカスタマイズ)しても価格は45万円ジャストくらいになる。
グラフィックはコンシューマー向けハイエンドに、RAMメモリは128GBと盛った構成にしても、WindowsになるだけでMacよりもかなり安価になってしまう。Macのツライところは、カスタマイズで全部盛りするだけで、価格が一気に上がってしまうところ。
Macに使われているパーツの品質は申し分ないですが、価格のことを考えてしまうとどうしても手が出ない。
M1 Macの登場から時間が立ち、いよいよPremiere Proがネイティブ対応するいきおいです。すでにCreative CloudからPremiere ProのBetaが登場しているので、正式版がリリースされたらどうなるのか。
動画編集用途をメインにするなら自作よりもBTOパソコンの購入が吉
僕は自作PC大好きおじさんですが、Core i9やRyzen 9で新規に自作PCを作るとなると、どうしても動かない未来が頭をよぎりますw
自作PCあるあるなのですが、イッパツでまともに動いた試しがありません。組み上がったパソコンが動かないと、原因を探すだけでも心が折れそうになります。それがハイエンドパーツを使っていると、動かないだけでドキドキが止まりませんwww
RAMメモリなどは初期不良も多く、電源のつなぎ間違えなどもよくあることです。
自作PCはWindowsが立ち上がるまでドキドキできるので、変な汗をかきたいかたにはとてもおすすめできます。しかし、壊してしまったら数万円が飛んでいくという。。。
ハイエンドPCに近づくほどリスクが増大するので、スペックが高いPCこそBTOパソコンの購入が適していると言える。
動画編集を楽にするおすすめのデスクトップパソコン
おすすめなパソコンはデスクトップですが、BTOショップはノートPCも販売しているから、どうしても持ち運びしたいならノートを選ぶのもあり。しかし、デスクトップで30万円前後のPCと同等のものを探すなら、ノートPCだと50万円くらいは覚悟したいところ。
マウスコンピュータのクリエイター向け「DAIV」シリーズ
DAIV Z9
- OSWindows 10 Home 64ビット
- CPU:インテル® Core™ i7-10700
- GPU:GeForce RTX™ 3070™
- メモリ:32GB
- 電源:800W 【80PLUS® TITANIUM】
パソコン工房のクリエイター向けモデル
- OS Windows 10 Home 64ビット
- インテル® Core™ i9-9900K
- グラフィックス GeForce® 2080 Ti
- メモリ32GB(16GB×2)
- 電源700W 【80PLUS® BRONZE】
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