アメリカ時間の2018/6/6にBEBAPドローンで有名なフランスのドローンメーカーParrotが、まったく新しい機能を搭載したANAFIを発表しました。スペックなどを見る限りではDJIのMavic Airを意識したとしか思えない、発売が気になるモデルとなっています。いくつか気になる点などもありますが、MavicAirと比較するとANAFI優勢かな?と感じました。
ANAFIの特徴
ANAFI最大の特徴は新しい考え方の元開発されたであろう、カメラと、それをを保持するジンバル部にあると思います。ANAFIのカメラは飛行中でも真上を撮影できる(チルト方向が180°動く)ために、斬新な空撮映像を記録することが可能になります。シネマドローンで有名なDJI Inspireにだって出来ないことをいともたやすく実現可能です。
また、このクラスでは無理な劣化のないズーム機能も搭載されています。この機能はBEBOPドローンのカメラから受け継ぐもので、撮影できる画角よりも広角なカメラで電子式手ぶれ補正やズーム機能が提供されます。この機能こそParrotの真骨頂でジンバルの簡素化やカメラの軽量化に一役買っています。
クラス最強のレジャードローン
ANAFIの重量は約320gで耐風性能も16.6m/sとMavicAir超えを意識されています。正直なとこ軽量かつコンパクトなドローンでそこまでの風速に耐えられるかは疑問ですが、このあたりは実機を飛ばしたレビューが待たれることです。
レジャードローンとして必要とされている機能もマンサイで、MavicAirにはないジオフェンス(指定エリアを超えて飛行しない仮想境界線)のおかげで初心者にもやさしい設計となっています。また、注目したいのが底面に搭載されているスピーカーの存在で、Find My Drone機能でドローンを見失った場合にもビープ音で現在位置を確認できます。マップ上でドローンを捜索し近くまで来たらビープ音を鳴らすことで、いままでよりもはるかに見つけやすいことでしょう。
このように旅行やキャンプなどで使われることを想定されているし、初心者だけではなく中上級者にも嬉しい機能が搭載されているのも地味に嬉しいポイントですね。
個人的に気になるのが4K HDRカメラの存在
Parrot ANAFIが持っているカメラは4k”HDR”カメラと呼ばれていて、通常撮影された映像よりもはるかに広いダイナミックレンジでの撮影が可能になります。MavicAirの動画撮影ではCineLikeまでしか撮影できません。
ANAFIの凄いところはLog撮影が可能なんです。
DJIドローンではMavicProからしかできない撮影方法を、Parrotはあっさりとこのクラスに実装してきました。これは空撮を生業としているかたにも朗報かもしれませんね。
もちろん静止画はAdobe DNGでの記録もできるので、Photoshopなどのプロアプリを使って高品質な写真作品を作ることも可能です。
ANAFI最大のデメリットはプロポ形状
ここまでは本当に魅力的でした。しかし、一番ガックリきたのがダサいプロポ形状にあります。ゲームパッドのような形状でよく言えば独自路線、悪く言えば拡張性のかけらも感じられないことでしょうか。
おそらくスマホしか想定していないのでしょうが、ANAFIを購入するようなドローンパイロットはタブレット端末を載せたがるでしょうから、対応したプロポの登場が待たれるところではあります。もう一点きになるのがネックストラップホールが見当たらないところで、このあたりについてもサードパーティー製品に期待したいと思います。
海外販売のものにも技適マークが付いている?
Youtubeにもすでにレビュー動画が複数アップされていますが、見つけてしまいました。おそらくParrot Ambassadorの方たちがアップしているであろう動画のANAFIには、すでに日本の技適マークが付いているではありませんか。正式に発送されたものにも付いているとは限りませんが、このままの状態であれば、海外で購入したものでも日本で飛行できる可能性が出てきますね。
ネットショップでは予約販売が始まっている
すでにamazonやヨドバシカメラ、ビックカメラでも予約販売が開始されています。DJIのシェアを考えるとキビシイ戦いになるでしょうが、ParrotにはなんとかDJI1強体制を崩していただきたいと思います。
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